幻の? 漆喰の 苆(すさ)の原料

2010年6月30日水曜日

麻すさ

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いちび イチビ 市尾 桐麻 莔麻 青麻 …

これら、全て同じ植物の呼び名です。
インド原産で、中国から伝来。
平安時代には繊維を取るために日本でも栽培されていたそうですが…。

現代では野生化して雑草扱いです。しかも強害草。
Michael Becker / wikipedia






















昔は、大麻などと同様、この植物の皮を加工して繊維をとっていました。
糸を撚り、布を織ったり、網を作ったりしていたのですね。

すごいことに、インターネットの辞書にもいくつかの言葉が掲載されています。

  • いちびずさ;イチビの網を再生して作ったすさ
  • いちびはばき;官人や雅楽の舞人などが着けた、イチビの皮で作った脛当て。
  • いちびがら;イチビの茎。オガラと同じく、炭にして火口に使う。
以前紹介した苧麻などと共に、大麻の代用品として?のものだったようですね。
また、元々七島藺を使った、琉球畳の経糸にはイチビが多く用いられていたそうです。
ということは、これを採ってくれば本当の琉球畳や古代のすさが作れるということ?

確かに、どこに行っても「いちびすさ」なんて取り扱っていません。
既に漆喰の原材料として幻になってしまったのでしょうか?

と、会社の裏山を見ると苧麻もイチビも沢山生えています。

(大分県津久見市の名物は石灰と山の幸、海の幸です)

















鬱蒼と茂る夏草を刈らねばとしばし反省した後、
草刈りついでに素材も採ろうか?と、少々悩んでいます。


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