沖縄土産の伝統素材

2010年10月2日土曜日

麻すさ

t f B! P L
沖縄で見つけたモノがあります。
それが、コレ。
 
ご覧になったほとんどの方には、この素材が何だかわからないでしょうね?

コレこそが「マニラ麻」。繊維だけを束にしたものです。
スライバーになっていればさらに嬉しいものですが、このままでも結構。

だって、まず国内に流通しているのが不思議なくらいの素材ですから。

コレをロープにしたものが「マニラロープ」。
 しなやかで強く、耐水性があり、船のロープに使われていました。
 が、今売られている「マニラロープ」は名前だけ。
 原料はサイザル麻です。固く脆く、水で腐ります。

そして、そのマニラロープを原料として、
明治期から「すさ」に加工されたものが「マニラすさ」。
 漆喰などに入れ、耐水性が求められる屋根漆喰や
 強度が必要な壁中塗り漆喰に使われていました。
ですが、名前の通りフィリピン原産。
現在は比政府により輸出が制限されているので
まったくと言ってよいほど手に入らないのです。

…が、見つけちゃいました。

お宝発見かもしれません。
本日、専門家へ鑑定してもらうために発送しましたから
来週あたり、結論が出るかもしれませんね。

ちなみにコレが原草。

Phyzome/wikipedia 

見ての通り、沖縄にも生えている芭蕉の仲間なのです。
が、マニラだけは別。
国産のものは聞いたことがありません。

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