古民家にタカラが眠る

2011年1月7日金曜日

古民家 七島い

t f B! P L
NHK大分のローカル番組ですが…
ししまるTV「おおいた お宝発掘!~探せ!磨け!宝の原石を~」

という番組を見ていてビックリ。

大分では国内で唯一、
貴重な畳表(たたみおもて)の原料となるい草「七島い」
ごく限られた地域と限られた面積で栽培されています。


…ということはこのブログでも何度もご紹介していましたが

 テレビにまさかのご本人登場!!!

生産農家の方、製織工場の皆さん、畳屋さん…
知ってる人がテレビに沢山出ていると何だか不思議な感じですね。
県内のどのくらいの数の方々がご覧になったのでしょうか?

年にわずか数千枚しか生産されない畳表。
この「七島い」の畳表のことを「琉球表」と呼ぶのです。

では、最近流行りの琉球畳は?
 当然、この琉球表が使われた畳のこと。

「七島い」がなぜ特別なのか?
 それは触れた方にしか分かりません…では困りますね。
 最も分かりやすいのはその耐久性。
 目安として、通常のい草の3~5倍近く長持ちします。

 青い畳が好まれるい草と違い、茶色く、アメ色になり、艶もつく、
 はじめてその良さが分かる素材です。

 かつては柔道用の畳にも多く使われていました。
 写真で分かりますか?
 スリ切れても、い草のように中の白いのが出てこない。



一般に素材は「七島い(しちとうい)」。地元では「しっと」とも呼ばれます。

畳表は「青表(あおおもて)」「琉球表(りゅうきゅうおもて)」
「豊後表(ぶんごおもて)」または「青筵(せいえん)」などと呼ばれています。


かつてその七島いの多くは全国へ。
特に北関東へ出荷されていたそうです。

現在では大都市を中心とした「限られたお客様」にしか
使われていないそうです。

テレビでも、畳屋さんが頑張って数を増やして行きたいと語ってました。
が、それにも時間は必要です。
まだまだ、「幻の畳表」と言わざるを得ないのでしょうか…。


全国の古民家鑑定士さん、鑑定の時に気をつけてくださいね。
60年くらいでは傷んでいないことが当たり前の畳です。
籐のように硬そうで、しなやか、そして艶やか。
コレを見逃すのはもったいないです。

しかも、簡単に手に入らない素材ですから。
大事に使ってもらってください。


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