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黒漆喰のご質問に

今日は書き込みいただいたコメントへのご返事を中心に。
黒の漆喰どうなりましたか? 黒板作成用スプレーとか混ぜたらどうなりますか? 黒の漆喰が色あせると どんな色になるのしょうか? 白漆喰をぬって 乾かしてから炭などで 着色するのは 意味ないでしょうか? というのも 漆喰 の黒で つやのでない感じ、古い黒板のような感じを 出したいのですが もし 何かご存知でしたら 教えてくださいませんか? DYI で自分の部屋にしたいんです。。
お答えするポイントが数か所ありますね。

●黒の漆喰どうなりましたか?
いろいろと試してはいますが、有効な「新しい」方法は見つかりませんね。
今後も検討していきます。

●黒板作成用スプレーとか混ぜたらどうなりますか?
まずは樹脂による不都合な点が発生することになろうと思います。
続いてはたかだか数本では「黒の色」の成分が不足するだろうと思われます。

●黒の漆喰が色あせると どんな色になるのしょうか?
コチラの写真を参照ください。
http://www.blog.rice-ohmori.com/2011/02/blog-post_24.html

●白漆喰をぬって 乾かしてから炭などで 着色するのは 意味ないでしょうか?
おそらく早期に下地の白が現れてきますね。

●というのも 漆喰 の黒で つやのでない感じ、古い黒板のような感じを 出したいのですが
もし 何かご存知でしたら 教えてくださいませんか?
DYI で自分の部屋にしたいんです。。

市販材料は無く、その原料も入手が難しいです。
そのため、DIYでは大変難しいものとなると想像されます。



そこで左官材料の絶えぬ開発テーマ…

「色褪せない黒漆喰ってないでしょうか?」

ありません。
漆喰の主成分は消石灰。真っ白なものが主成分なのです。
そこに黒いものを混ぜると?

ミクロなイメージとしてはこんなカンジ。
石灰の粉と黒い粉が混じりあうことで、
結果的に「黒く」見えているわけです。


 ところが、風雨に晒されて黒い顔料が抜け落ちると?
主原料である漆喰の白が勝つわけです。


塗料が色あせてしまうのも、漆喰が色あせやすいのも、同じ理由からです。
色の粉が落ちると、主原料の色が勝ってしまうわけです。

伝統建築がそのまま残されている店舗。
とても素敵な佇まいです。



壁に塗られているのが「黒漆喰」。
左官材料の中でも製造が大変難しい製品でもあります。

さらに現在、その原料の入手が難しくなっています。
左官用墨は「松煙(しょうえん)」と呼ばれる松を燃やして作られたものが一般的。
ただ、昔ほど分散が良いものがなかなか手に入らないようなのです。
さらに「黒漆喰」自体を作ることの出来る左官さんも少なくなってきたようですね。

何度もいいますが、コレはご法度。
黒漆喰の補修に黒い塗料。

漆喰と塗料は相性が悪いことは以前述べましたね。
2010-04-25 漆喰の上からペンキを塗っても大丈夫?その2

バリバリ剥げてしまっている塗料よりも
かえって色あせた漆喰の方が見栄えがいいですよね。

それが「味」。
「侘び」でも「寂び」でも「粋」でもいいです。
とにかく、それが我々のもつ美意識だと信じています。


こうやって表面が崩れかけた土塀。
美しいと思いませんか?