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文字以外で残していく文化

「ルネサンスの3大発明」って、ご存知ですか?

それが、この3つ。
●活版印刷術
一字ずつの版を組み合わせて印刷物を造る技術です。今のデジタル社会に変わる、ほんの少し前までは、ほとんどが活版印刷でしたね。

●羅針盤
大航海時代を生んだ立役者ですね。同時に海賊も沢山生まれたわけですが…。

●火薬
大規模な工事や作業が可能となると同時に、戦うという行為が一気に凄惨なものにかわりました。



さて、今日はこの中の活版印刷。
2月23日はグーテンベルクの聖書が活版で印刷され始めた日です。

その後の印刷技術の発展により、同じ書物が複数、しかも早く大量に造られるようになったわけです。


文書は文化を伝える手段。同じ内容のものが大量に伝えられることは、後世に様々な文化が伝えられるようになったきっかけになりました。

では、その頃我が国では?

その頃のものは筆で書かれ、それが書き写された書物。そして版画として増えて行きましたが…活版印刷は基本的に明治以降です。

反面、文字ではなく技術を後世に残す。後世に託す。といった行為は我が国独自の文化かもしれません。

大工さんの「棟書き」や「棟札」もその一つ。
後世へ「私を越えてみろ」というメッセージも込められているようで…。


漆喰や土壁などの技法もそうですね。

出来上がってしまった壁は分析だけでは再現できないものがほとんどです。師匠から弟子へ口と目、身体で伝えられた技術。すばらしいものです。

ところが…残念なことに原材料作りは誰も伝えてはくれません。
素材の生産、出来の良し悪し、微妙な調合などなど、それはその世に生きる者がベストな方法で供給し続けてきたのですから。

皆で良い素材を求め続けるほかないですね。