で、下記がいただいたご質問。
初めまして!ひとつひとつお答えしますね。
いきなり質問なんですが…
琉球漆喰を外壁に塗ることって可能なんですかね?
あと珪藻土などは室内に塗るとぽろぽろと削れたりすると聞いたことがあるんですが、琉球漆喰のここは気をつけたほうが良いみたいなことってありますか?
質問がまとまらなくてすいませんf^^
琉球漆喰を外壁に塗ることって可能なんですか
可能です。沖縄では屋根瓦をがっちり固めるため、そして亀甲墓に使われています。
屋根漆喰
亀甲墓
Uchinanchu|wikipedeia
壁には使わなかったの?と聞かれそうですね。
沖縄の古民家を見るとよくわかります。ほとんど「壁」がないのです。
なので、壁に漆喰…というイメージがないようです。
ですが、保存されている古民家をみると
部分的に土や漆喰が使われているものもありました。
また、最近沖縄にオープンしたお店で斬新に漆喰が使われているものも。
壁すべてが琉球漆喰で塗られています。
ただ、外壁に使う場合には、通常の漆喰と同じく
極力雨掛かりのない構造にしましょうね。
漆喰は水を吸うもの。
防水効果を期待してはいけません。
珪藻土などは室内に塗るとぽろぽろと削れたりすると聞いたことがあるんですが
「土」だからです。土は種類によってはそれなりに硬く固まりますが…漆喰にくらべると脆いものが多いですね。
外部へ使えば、雨風で徐々に流れたり風化したりしていきます。
でも、それが当たり前なのが本来の「土壁」です。
ちなみに…
「珪藻土」を塗るという材料はあまり使われていないのが現状です。
どちらかというと「珪藻土入り」の壁材というほうが良いものが多いです。
コッチは、ぽろぽろしないようにイロイロとナニかが入っています。
琉球漆喰のここは気をつけたほうが良いみたいなことってありますか
「琉球漆喰」「ムチ」と呼ばれるものは石灰とワラだけで作られたものです。まずは正当な「琉球漆喰」を使うことです。
じゃあそれはどうやって手に入れるのか?
我が国で伝統的な琉球漆喰を造っている漆喰職人さんは沖縄に二人だけです。
知りたい方はコチラからメールをいただければ紹介します。
が、伝統の琉球漆喰はそのままではまず塗れません。
自らの手で骨材などを配合せねばなりません。
大変ですよね。
と、いうわけで骨材や海藻保湿成分を配合した琉球漆喰などもあります。
私の兄弟子が作ってますので(笑)
知りたいかたは上記から同じくメールいただければその沖縄の方を紹介します。
そして、もう一つ大切なことは、素材の特性をちゃんと学ぶことです。
実際に塗られた現場を見て、その姿に納得すること。
一般的な漆喰とは全くその姿は異なります。
塗りムラが自然に現れ、当初は色ムラもしっかりと。
しかし、それこそが自然の姿。
天然素材であるが故の自然の姿なのです。
その荒々しくも癒される姿に納得することです。
最後に、琉球漆喰について知りたいとおっしゃる方へ必ず伝えていること。
それは「実際に見に行くこと」。
施工を請け負う方も、依頼するお施主様も同じことです。
自ら選んだ素材を建築に用いること。
とても素晴らしいことだと思いませんか?
知識だけでは耳学問。
実際に目にして触って確かめたもの。それこそが本物の見識です。
それをもって初めて言葉に力が備わりますよね?
だから必ず見ていただくことをおススメしています。
実際に見て触れて、その素晴らしさを体験してください。
チャンスは出来るものではなく作るもの。
沖縄、いかがですか?寒い冬でも今週の平均気温は17度前後。
もう少しすると猛威をふるうスギ花粉もありません。
沖縄2泊3日くらいなら、
格安チケットやツアーを使えば近くの温泉に行くより安い料金で行けるはずですよ。
手軽に漆喰の素晴らしさを感じられる場所は、これまでご案内した通りです。