「無垢の木と漆喰の部屋」の音響が良いという意見が多数あります。
はたして本当にそうなのか?
そうであるなら何故なのか?
とうとう、漆喰を外層にした無指向性スピーカーまで出ています。
でも、いまだにちゃんと理解できていない、私の研究テーマの一つでもあります。
というわけで、以前その悩みを打ち明けたオハナシをおさらい。
はじめから申し上げておきます。
今日は答えのないハナシ。誰か答えを出してくれると嬉しいハナシです。
というわけで自由に考察します。
漆喰を塗った部屋で音楽を聴くと、なかなか良いカンジだ…とよく言われます。
音の反響の違いなのでしょうか?
千葉県 木と漆喰でつくる長命住宅 秋葉建設さんより
ほとんどの方が意識しないことなのですが、「音」というものは空気を振動させることで伝わります。
音楽の振動が刻まれたものがレコード。
それを針で拾い、アンプで増幅してスピーカーを鳴らす。
かつては誰もがそうやって音楽を楽しんでいました。
蓄音機 / Sig.
時代はアナログレコードからデジタルデータへ。
ですが、最終的にスピーカーが空気を揺らして音を伝えるんです。
ケータイで音楽を聴く人が大半の世の中ですが、そのイヤホン、ヘッドホンはコレが小さくなったものですね。
ということは、昔も今も振動の伝わり方で音の良し悪しが変わるわけです。
では漆喰に伝わった振動はどうなるんでしょうか?
住まいの壁に使われている素材の比較で考えれば…
- 土…小さな粒子が不連続に固まって構成。どちらかというと吸音する素材です。
- 左官材…大小の骨材を樹脂が固めています。
- 壁紙…繊維と樹脂の連続体と考えることができます。
- 漆喰…カルシウムの小さな粒子の連続体と考えることができます。
当然、私の独断とこじつけですが、無機の連続体(不連続な部分もありますね)に音が伝わり、一部は反射、一部は吸収…
そして部分的に共鳴もしているのかもしれませんね。
ま、実験したわけでも、しっかりと調査したわけでもありません。
漆喰の部屋での音楽が誰にでも心地よいかどうかもわかりません。
が、本当にそうなら…漆喰の未来が少し明るくなるかと(笑)
誰か実験してくれませんかね?