12月13日は正月事始め。
もうお正月を迎える準備を始めないとならないのですね。
各地でしめ縄作りが行われたり、門松の準備が始まったりしていますが
ほとんどの方にとっては、まだまだ2週間。
年末に向けて休む暇のない毎日だと思います。
さて、連日、テレビでも各地の煤払いやお身拭いの模様が報道されています。
それももともとは旧暦の今日、行われていた年中行事だそうです。
その煤(すす)、暮らしに密着したものだったことをご存知ですか?
今のように電気やガスなどのない時代、調理はかまど、照明は灯明や行燈(あんどん)でしたね。暖を取るにも囲炉裏や火鉢が使われていましたし、薪や油を燃やすことで、家の中で煙が上り、柱や梁などにべっとりと煤が付着しました。
それが木を虫害や腐食から守る機能を発揮し、結果的に大事な住まいを守ることにつながっていたのです。
また、わずかにその製法が残されているだけですが、筆で書くときに使う墨(すみ)、油などから採れる煤を集め、膠(にかわ)で練り固めたものだったのです。
漆喰に松を燃やして採れる煤を混ぜることで、黒漆喰も作られていました。
生活の中に煤(すす)、見られなくなりましたね。
かえって、煤が出るようなモノを使うと、一酸化炭素中毒で命の危険があるくらい。
住宅様式と生活の変化、果たして我々の生活は豊かなのでしょうか?