南無八幡大菩薩。そう唱えてヒューっと。

2016年3月22日火曜日

よもやま

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南無八幡大菩薩。そう唱えてヒューっと射たわけです。


有名な扇の的のオハナシは源平の合戦「屋島の戦い」。
1185年の今日、香川県高松市での出来事でした。
平家物語 第11巻 
 ころは二月十八日の酉の刻ばかりのことなるに、をりふし北風激しくて、磯打つ波も高かりけり。舟は揺り上げ揺りすゑ漂へば、扇もくしに定まらずひらめいたり。沖には平家、舟をいちめんに並べて見物す。陸には源氏、くつばみを並べてこれを見る。いづれもいづれも、晴れならずといふことぞなき。
 与一、目をふさいで、
    「南無八幡大菩薩、我が国の神明、日光の権現、宇都宮、那須の湯泉大明神、願はくはあの扇の真ん中射させてたばせたまへ。これを射損ずるものならば、弓切り折り自害して、人に再び面を向かふべからず。いま一度本国へ迎へんとおぼしめさば、この矢はづさせたまふな。」
と、心のうちに祈念して、目を見開いたれば、風も少し吹き弱り、扇も射よげにぞなつたりける。
 与一、かぶらを取つてつがひ、よつ引いてひやうど放つ。小兵といふぢう、十二束三伏、弓は強し、浦響くほど長鳴りして、あやまたず扇のかなめぎは一寸ばかりおいて、ひいふつとぞ射切つたる。かぶらは海へ入りければ、扇は空へぞ上がりける。しばしは虚空にひらめきけるが、春風に、一もみ二もみもまれて、海へさつとぞ散つたりける。
 夕日の輝いたるに、皆紅の扇の日出したるが、白波の上に漂ひ、浮きぬ沈みぬ揺られければ、沖には平家、舟ばたをたたいて感じたり。陸には源氏、えびらをたたいてどよめきけり。
有名な弓の達人は那須与一(なすのよいち)。
「那須」の名前の通り、下野国(しもつけのくに =今の栃木県)出身です。

放たれた矢は見事扇の的を撃ち落とした…というオハナシ、
上の古文で思い出しましたか?

興味のある方は平家物語を読んでみてくださいね。


ちなみに

那須与一の出身の栃木県の那須には
 栃木県古民家再生協会 http://www.kominka-tochigi.org/

郷土のタカラを守るために活動しています。

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