風味の違い

2022年5月13日金曜日

伝統素材

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最近、味噌汁をつくったことはありますか?
お出汁は何でとっているでしょうか?

ちなみに我が家のお出汁は、いりこだし。一般的にいう「煮干し」のだしですね。たまに昆布や鰹節を使うこともあります。
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"Driedniboshi" by Chihaya+ Sakura from OSAKA, Japan - Niboshi (Japanese food). Licensed under CC 表示-継承 2.0 via ウィキメディア・コモンズ.



さて、東西や地方によって食の文化が異なることが、テレビ番組などで良く知られるようになりましたね。

各地での味の特色を決めるもの、それが「出汁」(だし)です。昆布・鰹節・鯵節・煮干し・あご・焼き干し・干し椎茸などなど、味のベースとなるダシは、地域によって全くその傾向が異なります。

関西の昆布だし、瀬戸内のいりこだし、サバ節のど~んと効いた蕎麦だし。沖縄のお弁当には黄金色の鰹だしのスープが付いていたり…。料理の味だけでなく香り、そしてその印象もガラッと変わるのがダシですね。


さて、ダシと同様に、漆喰に使う海藻、その種類によって全く性状が異なってくるのです。

銀杏草でも角叉でも、同じ種類であったとしても、産地や時期によって大きく違う。そういったことを調査しながら海藻を探しているうち、各地での利用状況も気になりました。

で、行く先々で簡単な質問をしてみました。

 「炊きのりの海藻は何を使っていましたか?」と。

そうすると、なんとなく傾向が出てきます。
  • 日本海沿いの東北から新潟、北陸にかけて銀杏草。
  • 太平洋側の東北は当然、三陸なので角叉。
  • 北関東は角叉。
  • 関東甲信はどっちかというと角叉。
  • 関西は銀杏草。京都は布海苔も。
  • 山口から山陰にかけては布海苔。
  • 九州は銀杏草。
いずれも、どちらかというと多い。というヒアリング結果を踏まえています。

左官文化と昔の流通経路が影響しているのではないでしょうか?
左官職人さんが手軽に入手できる海藻がなんであったか?ということが最も大きく影響しているようですね。

キーワードは北前船だろうな~と、うすうす理解しております。

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