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漆喰の原料は石灰

漆喰の主原料は石灰です。
知ってるよ~。という方も、もう一度おさらい。

石灰といってもいろいろな種類があるんです。


石灰岩
全国に鉱山があり、採掘されています。

石灰石
岩を砕いたものですね。




矢印は無視してください


生石灰
石灰石を800~1000℃程度で焼いたものです。







漆喰に使う石灰は、ちょっと特殊な焼き方が行われています。


この穴、大体直径3m、深さ10m。
これが石灰を焼く窯なのです。
一般に「土中窯」と呼ばれています。


この窯に石灰石と燃料、そして岩塩を加え、
「塩焼き」という、江戸時代から伝わる技法で生石灰が出来上がります。




生石灰に水を加えると







発熱しながら反応して
粉状に崩れていきます。






こうして出来上がったのが
消石灰なのです。


化学変化を分かりやすい化学式にまとめると

 石灰石から生石灰へ




 生石灰から消石灰へ




 消石灰に他の原料を加えた漆喰が硬化するにはCO2を吸収







3つの化学式、よ~く見てください。
CaCO3が、また元のCaCO3に戻っています。

CaCO3=石灰石は2度の加工で消石灰になり、
自分が吐き出したCO2を吸収することで
また、元のCaCO3に戻るのです。

様々なメディアで、
 漆喰はCO2を吸収するから環境に良い
と云われていますね。

消石灰がCO2を吸収する量は、1キロ当たり0.65キロといわれています
CO2;0.65キロはが1気圧25度の時の体積で約360リットル。
ですから、消石灰1キロが一升瓶200本分のCO2を吸う計算になります。

また、漆喰は通常、1袋20キロ入り。
中身が全て消石灰として計算すると…およそ7200リットル。
一般的な25mプールを上回る容量になります。
写真素材 PIXTA
(c) tomo-mac写真素材 PIXTA

凄いですね。消石灰は凄い!


 と言いたいところですが、それでは説明が足りません。

 それは石灰石から生石灰に変化するときに自ら放出した分です。
 それを、後で取り込むわけですから

正しくは

 漆喰は環境への負荷が少ない。と云うべきでしょう。

恒例の奈良キャンペーン。
写真は興福寺
少し汚れた漆喰が大変良い趣きを見せていますね。
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そして出来たてホヤホヤ、平城京大極殿
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(c) ポロ写真素材 PIXTA

いずれも漆喰が自分の出した分のCO2を
少しずつ吸いながら固まっている最中です。

そんな漆喰を見るなら、奈良に行きましょう。