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樹脂がもたらした被害

ポリビニルアルコール。

一般にPVAやポバールなどと呼ばれます。
我々の暮らしには身近な素材で、洗濯のりなどに使われていますね。
だから安全とされています。
しかし所詮は合成樹脂。
マガイモノであるとしか言いようがありません。

それが顕著に表れたのが先日の報道。
上野東照宮の壁画や元興寺さんの板絵などに使われた合成樹脂が
年月を経て劣化し、剥離や白濁などの被害が起きているそうです。



文化財修復に使われ始めたのは昭和20年代。
科学万能、最新技術として使われ始めたのでしょうが…

「樹脂」というもの。それは万能ではありません。
今回使われたものは
分かりやすくいうなら弱いプラスチックの膜だったわけです。

それがセロファンのように浮いたり濁ったりしてしまったら?
おそらく素材を傷つけないように取り除くのは困難です。


では今の文化財修復には何が使われているのか?
心配ですよね?

現在は出来る限り
当時の素材、当時の技法に忠実に行われているようですね。
そのかわり、技術を再現するということだけでなく、
素材を再現するための原料、素材の加工技術が必要となります。

 「素材の復元」

失われつつある「伝統素材」を守るコト、研究するコト、そして伝えていくコト。
現代に生きる私たちの行うべき「コト」であろうと思います。

動画は文部科学省MEXTCHANNELより。
表装・表具の保存修復のオハナシです。
和紙の話、糊の話だけでも大変興味深いですよ。