六郷満山(ろくごうまんざん) 仏の里

2010年7月3日土曜日

石灰

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日本全国の雨模様と同じく、
我々の居る大分県の国東半島も雨にたたられています。

草取りを始めると程無く土砂降り。
食事の間に止んだと思うと、またもや土砂降り。
そんな中、近くの文化財の見学に行きました。

大分県の国東半島は六郷満山と呼ばれ、
山岳信仰と天台宗、そして宇佐神宮の八幡信仰が融合した神仏習合の地です。
なかでも有名なのが熊野磨崖仏(くまのまがいぶつ)。
写真素材 PIXTA
(c) marinoskun写真素材 PIXTA

磨崖仏とは、崖を磨くと読めるように、
岩肌や岩壁に彫り込まれた仏様の像です。
平安から鎌倉時代にかけて造られたものが多く、全国で見られますが、
国内の8割となる400体が大分にあるのです。

そして、国東半島にはその磨崖仏も多く存在します。

せっかくの機会、有名な熊野磨崖仏を。と参りましたが
さすが山岳信仰に熊野信仰。

鬼が一夜にして積み上げたという伝説の乱積みの自然石。
かなりの急傾斜で数百メートル登らなければなりません。

実際にはこの石段にたどり着くまでにも、
けっこうな距離の傾斜と階段を登って来たのですが…

苔が生え、雨で滑りやすくなった石を
一つ一つ踏みしめ、肩で息をしながら仏様を目指します。
写真素材 PIXTA
(c) ちょこわん写真素材 PIXTA

雨で濡れるよりも、噴き出す汗の方で体中びっしょりです。
そして心臓が割れんばかりに脈打ちながら
たどり着いた先には

高さ8メートルほどの不動明王像。
写真素材 PIXTA
(c) marinoskun写真素材 PIXTA
























 そして7メートルほどの大日如来像。
写真素材 PIXTA
(c) marinoskun写真素材 PIXTA
























汗を拭うのも忘れ、見入ってしまいました。
仏様のすぐ上には熊野神社。

お祈りは、石段を無事に下まで降りられることです。

が、転ばないよう、下ばかり見ていて気付きました。
一夜で鬼が積んだといわれるその石積み。
ちゃんと三和土(たたき)で固められています。

鬼にも土や石灰に関する知識があったと見え、一人苦笑してしまいました。


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