検索キーワードの履歴が残ります。
様々な検索に引っかかっているのですが
この1か月での検索ワード1位は「口蹄疫&石灰」。
状況が状況ですから…。
トップ10にあるキーワードの中、
石膏プラスターと漆喰
での検索が多いようですので、今日はその説明を。
電話での問い合わせも随分と多い内容です。
以前、せっこうボードと漆喰についての説明の中で触れましたが、改めて。
石膏プラスターは主にラスボードなどに塗られる下地材。
上塗り用には「混合せっこうプラスター」と呼ばれ、
消石灰や珪藻土などが混合されているものが多いようです。
今回は上塗りに漆喰を塗る際に多い質問と注意点を説明します。
石膏プラスターの上に直接塗れるの?
塗れません。必ず完全乾燥させた後、シーラーの施工をお願いします。
<注意点>
1)吸い込みを止めないと下地に水を取られ、塗りにくいだけでなく
初期の硬化不良を起こすことがあります。
2)漆喰のアルカリが浸透しでボード表面の紙を傷めることがあります。
石膏プラスターにおっかけで塗れる?
塗らないで下さい。
必ず完全乾燥させた後、シーラーの施工をお願いします。
<注意点>
1)漆喰のアルカリが浸透しでボード表面の紙を傷めることがあります。
2)同様の理由で、せっこうボードメーカーからも禁止されています。
3)中には「おっかけ施工」を推奨している漆喰メーカーもありますが、どうなのでしょうか…
石膏と消石灰って同じもの?
違うものです。
石膏は硫酸カルシウム、消石灰は水酸化カルシウムです。
なぜか「漆喰の主成分は石膏」とトンチンカンな説明をしているWEBサイトがあります。
間違ってますよ。
「砂漠の薔薇」。多くは硫酸カルシウムで出来ています。
(c) alshain|写真素材 PIXTA
なんとなく、お分かりいただけたでしょうか?
そもそもの混乱の理由は「プラスター」という言葉。
英語で plaster は漆喰も石膏もバンソウコウも意味するのです。
混乱するわけですよね。
ちなみに現在の左官業界では
プラスター | 主に石膏を意味しています。 ただし、下地材で「○○プラスター」という名称が多く使われていますが、石膏を使っていないものも多いようです。 |
ドロマイトプラスター | ドロマイト(炭酸マグネシウムと炭酸カルシウムからなる鉱物)を主成分とした漆喰の仲間です。 保水性や粘性に富み、糊を加える必要がありません。 |
石膏プラスター | 主に石膏を主原料とした下地材をさします。 せっこうボードメーカー各社が自社のせっこうボード専用の下地材として販売しています。 |
日本プラスター | 栃木県にある漆喰やドロマイトプラスターのメーカーさんです。 左官業界の方には日プラさん(にっぷらさん)との愛称で呼ばれます。 ホームセンターのDIY漆喰でもお馴染みですね。 |
特に下地材の「○○プラスター」の呼び方が更なる混乱を…。
ちゃんと区分けして呼びましょうね。
「お前もか?」のブルータス石膏像。
漆喰で作るのは大変でしょうね。
(c) 一期一会|写真素材 PIXTA