工業技術や食品関係など各分野で優れた技能、業績を持ち、その道の第一人者とされる150人を本年度の「現代の名工」に選んだと発表がありました。
「現代の名工」は1967年各界の技能水準向上のために創設されたもので、
毎年秋に150名が選ばれています。
様々な分野からの名工が選出されていますが、
発表資料より、「漆喰」に関連する方々を抜粋してご紹介します。
お名前 | 技能功績の概要 |
長崎幸三郎 さん | 業界の指導者であり、特に漆喰彫刻に秀でており、 作品は地元の東金神社の拝殿正面に龍を彫刻し奉納されており、 他の地区の神社、仏閣にも奉納している。 |
岡田 明廣 さん | 重要文化財・旧名古屋高等裁判所の左官復元工事を 主任技術者として文化庁の通達どおり復元を果たすなど 卓越した技能を有している。 |
中島 長次 さん | 伝統工法に熟練の技を持ち、土壁や漆喰を主材とした 重要文化財の復元工事に卓越した技能を有している。 また、技能検定委員として若手技能者の技能向上と 社会的地位向上に努めている。 |
越猪 正高 さん | 古来和風建築の土蔵・人造研出しの技能に優れている。 また、長年にわたり職業技能訓練短大講師とし 若年者の育成指導に努める等、 後進の指導・育成を行い業界の発展向上に寄与している。 |
山城 富凾 さん | 長年琉球赤瓦屋根施工に従事し、 寺社建築における瓦葺き作業及び琉球赤瓦屋根の 漆喰塗り作業に卓越した技能を有しており、 世界遺産である首里城関連施設の復元・修復工事にも従事した。 |
ご紹介させていただいた5名の方、そして他の受賞者の方々、
本当におめでとうございます。
その中でも、琉球漆喰塗りの技術者の方が選ばれたこと、
とてもうれしく思います。
琉球漆喰は数ある漆喰の中でも、
極めて狭い範囲で使われている「まぼろし」に近い材料です。
その技術者の方が選ばれたことは、素材と技術が認められたことだと感じています。
これからも琉球漆喰の魅力、しっかり伝えていきたいと思います。