「花会式(はなえしき)」。
薬師寺さんでとりおこなわれる最大の行事の一つです。
修二会(しゅにえ)とも呼ばれますね。
この時期、様々なお寺さんで修二会が行われます。
東大寺さんで行われる「お水取り」も修二会の行事の一つなのです。
その準備真っ只中の薬師寺さんへお邪魔しました。
金堂をはじめ、様々な場所で造花の飾り付けの準備が行われていました。
花会式の詳しいことを知りたい方は、薬師寺さんのサイトを見ましょうね。
で、今回訪れて驚いたのは…
薬師寺さん、広くなってる???
そうなんです。
実は私が過去訪れたのは中学校3年生の修学旅行。
今から四半世紀ほど前です。
で、その間に様々な再築や復元、改修が行われていたのです。
まずは大講堂。2003年に再建されました。
金堂を出てすぐに壮大なこの建物が姿を現します。
そして1991年に建てられた玄奘三蔵院。
もともとの伽藍(がらん)の北側へ出ていくと、広い敷地が。
名前の通り、玄奘三蔵=三蔵法師を祀っています。
三蔵法師を祀る玄奘塔。
何よりも玄奘塔に掲げられた「不東」の二文字。
有名な二文字です。ご存知ですよね?
「目的地であるインドへたどり着かない限り東へ戻ることはない。」
という三蔵法師の気概。見た瞬間にジ~ンと。
その後ろには平山郁夫画伯が30年費やして描き上げた
「大唐西域壁画」が展示されています。
写真は撮れなかったのですが…
西域の描写。ラピスラズリをがっつり使った天井。
それは圧巻と言わざるを得ません。
でも、薬師寺さんでもっとも心に響いたのは…
すれ違うお坊さん、職員の方(?)全員が必ずご挨拶なさること。
皆さんが、立ち止まり合掌しながら「こんにちは」と。
正直、ほかの寺社ではここまでの感動は生まれません。
挨拶を交わすたびに、なんだか心洗われた心地になりました。
そんな心を表しているのでしょうか?
駐車場のトイレの表示は善男子(ぜんなんし)と善女人(ぜんにょにん)。
言葉の意味はさておき、「善」の言葉の重さを感じながら用を足す。
お手洗いにまで心洗われる薬師寺さんでした。