ウルシと漆喰

2012年11月13日火曜日

漆喰

t f B! P L
漆喰の説明をしていると、たまに訊かれる質問です。

「漆」「喰」と書くからには、漆(うるし)と何か関連があるんですか?

…と。良い質問ですね。

漆は漆喰と同様、古来から使われてきた伝統素材。
我が国の様々な建築に使われてきた天然素材を利用した塗料です。


しかし…全く関係ないようです。

「漆を喰う」と書きますが、漆の主成分はウルシオール。
それは耐アルカリ性に優れていますから、喰われないハズです。


漆喰ってなぜこの字を書くかというと、石灰を表す唐音(鎌倉以降に中国から入ってきた発音)の「シックイ」の当て字という説が有力なようです。
もともとは「石灰」と書いてシックイと読んでいたということですね。

長崎市には本石灰町いう地名があります。
本石灰町と書いて「もとしっくいまち」と読むんです。

ちょうど思案橋から中に入ったあたりですね。

本石灰町とワタクシ

という今日は「漆の日」。

お手元のお椀やお箸、漆が使われていますよ。
伝統をつないできた先人に感謝しましょうね。

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