春夏秋冬の四季のあるニッポン。
徒然草の第五十五段にもあるように、
住まいには夏の暑さをしのぐ様々な工夫が凝らされてきたのです。
その一つが建具。
これはご存知の通り「障子」ですね。
ただし、正しくは「明障子(あかりしょうじ)」というんです。
これは「襖(ふすま)」。
けれど、もともとは襖も「障子」と呼ばれていたんです。
そしてこれが「夏障子」。
「夏障子」は文字通り「夏に使われる障子」。
紙ではなく簾(すだれ)が張られた障子なんです。
御簾戸(みすど)とも、葦戸(よしど)とも呼ばれますね。
建具の交換も季節への室礼(しつらい)。
それがニッポンの伝統ですね。