木の住まいにはどんな木が使われていますか?
使われているその木は長持ちしますか?
以前にも紹介したお話ですが
「木材の乾燥方法による比較検証」が行われた実験結果を紹介しました。
実験では、
- 国産杉自然乾燥材
- 国産杉人工乾燥材
- 国産集成材
その後水から引き上げてからの乾燥経過を測定。
その結果、24時間浸水直後の重量比膨張率は、
- 自然乾燥材が113%
- 人工乾燥材が106%
- 集成材が108%
人工乾燥材は集成材とほぼ同等の吸水量であることがわかりました。
24時間経過後は
- 自然乾燥材106%
- 人工乾燥材102%
- 集成材103%
さらに96時間経過後には3種とも101%とほぼ浸水前の状態に落ち着く結果に。
天然乾燥材は、乾燥の過程で新しい割れが発生。
人工乾燥材からは検証後の水から茶色の色素が排出されるという驚きの結果に。
この実験方法ですと吸放湿というより
素材の繰り返し吸水性能の違いが分かった…と言うべきかもしれませんが、
ここまで違いが出るのは驚きですね。
最近流行りの木と漆喰の家に代表される「呼吸をする(はずの)住まい」。
もしかすると「半分の性能」しか無いかもしれません。
我が国のタカラともいえる建築物の数々は1000年を越えて現代に残っています。
が、それらには強制乾燥材も集成材も使われていないんです。
最近になって、
自然乾燥材を使用していることを売り物にしている工務店が増えていますね?
それは何故なのか…?考えてみれば納得できるハズです。
漆喰だってそうです。
昔ながらの漆喰と「名前だけの漆喰」。当然性能が異なるハズですね。
それを選ぶのは工務店さん?それとも住まいに住むアナタ自身?
自分で選ばないと心配な世の中であることだけは確かです。