今日は「昆布の日」。 ならば漆喰につかう海藻の話を。

2015年11月15日日曜日

おさらい

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今日11月15日は七五三。

お祝いにあたるこの日に、昆布を食べ元気に育って欲しいという願いを込めて
今日は「昆布の日」でもあるんです。



昆布。

ふだん意識して食べることのない食材かもしれませんね。
でも、牛乳と比べても
ミネラル約23倍。カルシウム約7倍。鉄分約23倍。日本昆布協会のHPより)

さらに老化防止、がん予防、代謝向上など、
美容と健康に最高の食材なのです。

ほら、さらにこうして食べれば栄養満点!

(クーブイリチー)

と、昆布のオハナシばかりでなく、漆喰のお話に。


海藻は漆喰に欠かせない原料。ノリですね。

ノリというと、どうしても接着剤を連想する方が多いのですが、
漆喰に必要なノリは作業性や保水性のため。
当然、多少の接着力も付与されますが…。

海藻を使った保湿パックや髪のコンディショナーと同じく
保水性があることで、漆喰がしっとりとした状態で作業を続けられるのです。

だから、左官さんが言う「のり効きが悪い漆喰」と云うのは、
本来「乾きが早い漆喰」を指して言う言葉なんです。


そんな海藻の種類は…

一般的に、最も有名なものは「布海苔(ふのり)」。
布の「のり付け」にも使われていたことから「布の海苔」と書かれるという説も。

ただ現在、漆喰に使われるのはごく一部の地域で。
歴史的には瀬戸内産のものが使われていたようです。


逆に左官職人さんの中では一般的なものが「銀杏草(ぎんなんそう)」。
地域によっては「仏の耳」「耳のり」とも呼ばれますね。
現在の漆喰に最も使用されている海藻です。

産地は北東北から北海道。
流通しているものの多くは韓国や南米のもののようです。


そして「角叉(つのまた)」。
銀杏草の仲間とも云われますが、全くの別物。

流通しているのは関東地域が多いです。
産地は三陸といわれる岩手や宮城。


近年の漆喰では「のり」は「糊」になってしまいました。
一部では接着性や硬化を強めようと様々な樹脂が用いられています。

が、考えてみてください。

もともと使われてきた海藻のりは水に溶けるもの。
外部に使われるのりに接着力は期待できませんね。
雨で流れ落ちてしまいます。

実際に、漆喰はのりのチカラではなく、
石灰が固まる力でくっついているんです。

樹脂でくっついた漆喰、それはなんなのでしょうか?

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