暖かい春。徐々に日差しも強くなってきましたが、突如、ブルブルっと寒さが舞い戻る日も。こんな気温が不安定な時には漆喰のトラブルが良く発生します。
漆喰をキレイに仕上げて数日。
徐々に乾いていく漆喰を楽しみにしていたら、表面にガサガサと白い粉状のものが…。
これを白化、白華といいます。
原因は漆喰の乾燥途中、水分がウマく蒸発しきれずいつまでも残っており、
水に溶けた石灰分が表面に結晶を作ったからです。
水のカタヨリが原因。というわけです。
水が偏る原因は、
下地に水分が残っていたり
通風が不安定だったり
外気や室内の湿度が高かったり、様々です。
漆喰の塗り方、押え方が悪いというものは初心者の方だけ。
よっぽど慣れたプロの方でも起きてしまう現象なのです。
だから左官さんは、漆喰が仕上がった翌日でも
乾燥の確認や、換気のために現場に行くことがあります。
除湿機を使うこともあるそうですよ。
だから、現場の管理をしている方は、
左官さんから「出来るだけ窓を開けて、換気を良くして下さいね」
と云われたら、ちゃんと心がけてください。
特に新築の場合は、住まう方自身も
住み始めて数週間は自らそうしていただいた方が快適に。
ちなみにこの結晶、鍾乳洞ができるのと同じ原理です。
カルシウムの結晶ですから、異常なものではないです。念のため。
コンクリートの建物で、建築後しばらくして起きるものがあります。
ハナタレやエフロレッセンスと云われます。
これも原理は同様のものです。
内部に浸入した水分が滲みだす際に、内部の石灰分を表面に持ってくるわけです。
コンクリート躯体や玄関タイル、階段の裏側に出来る白い結晶、よく目にしませんか?
でもサビが出るのはダメですよ。
内部の鉄筋が錆びるのは建物自体の強度が下がっている現象です。
専門家に調査を依頼しましょうね。