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フレスコ画は石灰の賜物 その2

さて、フレスコ画の本番です。

フレスコ画の下地に使われる石灰モルタルはすごく単純なもの。
消石灰と砂を混ぜるだけ。

ただ、石灰と砂の配合比は砂の種類や下地などによって結構調整が必要です。固さ調整は水加減で。


モルタルを下地に塗りつけます。左官材と比べるとちょっと硬めですね。耳たぶくらい?


で、おもむろに絵を


描かずに、下絵を描くのです。
あらかじめ用意しておいた下絵をモルタルにのせて写し込みます。

上の写真は、下絵に線香でたくさん穴をあけ、その絵の上から顔料入りのタンポでトントン。すると点画の下絵が出来上がります。

で、描く。

ただし、絵の具は使いません。
顔料だけ。つまり色の粉。これを水で溶くだけで描きます。そして石灰モルタルに吸い込まれることで絵になります。「なんだか染め物みたい」と言ってる人もいましたね。


絵を描ける時間はモルタルが生乾きの間だけです。

乾いた状態のほうがよく吸いこんで…と言われますが、理由があるのです。

未乾燥の石灰モルタルに顔料がのせられます。
で、石灰モルタルからは石灰の主成分、カルシウムがたっぷり溶けた水が浮きます。
カルシウムが透明の結晶を作り、のせられた顔料を包み込むのです。

だから昔の絵画もキレイなまま残っているわけですね。

これが、絵の具だと?
顔料を溶いた油やニカワなどが傷むと剥げてしまいます。

ちなみに古代からの贈り物、約2万年前の壁画、アルタミラやラスコーの壁画は天然のフレスコ画といわれています。鍾乳洞の石灰質の岩肌に描いた絵がそのまま石灰分にコーティングされたわけですから…。


今に残る壁画や天井画が、なぜ今も残っているか?
分かっていただけたでしょうか?


で、我が町のフレスコ画。何万年先までのこるのでしょうかね?