1袋でも多くの消毒用の石灰を供給したい

2010年5月16日日曜日

口蹄疫 石灰

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先日のNHK「歴史秘話ヒストリア」ご覧になりましたか?

「雨にも負けぬサラリーマン~宮沢賢治 最期の2年半~」
晩年、肥料用石灰の営業マンとして社会に尽くした宮沢賢治の姿、
石灰営業マンでなくとも、心が揺れた方、多かったと思います。

ワタシは、まさに同じ生業。
自分の環境が近いせいもあってか、涙を抑えられませんでした。
そんな賢治が、病に倒れ闘病中に書いた遺作とされるのが

雨ニモマケズ

雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクテモイゝトイヒ
北ニケンクワヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒドリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ


   南無無邊行菩薩
  南無上行菩薩
 南無多寳如来
南 無 妙 法 蓮 華 経
 南無釈迦牟尼佛
  南無浄行菩薩
   南無安立行菩薩

有名な「詩」とされていますが、どうしても冒頭の言葉から
「頑張る!」というイメージが強いですね。
しかし、ちょっと違いますよ。


















下に読みやすく書き直してみました。
苦しむ農村、石灰工場の姿を思い浮かべながら最後まで読んでみてください。

 雨にも負けず
 風にも負けず
 雪にも夏の暑さにも負けぬ 丈夫な身体を持ち
 欲は無く
 決して怒らず
 いつも静かに笑っている
 1日に玄米4合と味噌と少しの野菜を食べ
 あらゆることを
 自分を勘定に入れずに 良く見聞きし 解かり
 そして忘れず
 野原の松の林の蔭の 小さな茅葺きの小屋に居て
 東に病気の子供あれば 行って看病してやり
 西に疲れた母親あれば 行って稲の束を背負い
 南に死にそうな人あれば 行って「怖がらなくてもいい」と言い
 北に喧嘩や訴訟があれば「つまらないからやめろ」と言い
 日照りの時は涙を流し
 寒さの夏はおろおろ歩き
 皆に「でくのぼう」と呼ばれ
 褒められもせず
 苦にもされず
 そういうものに私はなりたい
 (以下略)

解釈の仕方は人それぞれですが、
「そういうものに私はなりたい」と思う気持ち。強く共感します。
精力善用 自他共栄 です。

 さて、
メディアで取り上げられてはいますが

今、九州は口蹄疫の混乱の中。

皆さんが考えている以上に、深刻な事態に瀕しています。
地元の方々のブログやツイッター、ご覧になってください。
悲鳴ともいえる叫びを直視できません。涙が止まりません。

私たち以外の石灰会社も頑張っているはずです。
しかしそれでも、地域の要求に間に合わないのです。

私たちは夜も休日も無く、コストも考えず、
「地域の人達へ1袋でも多くの消毒用の石灰を供給しよう」と、
石灰製造と袋詰めを続けています。

漆喰をお求めのお客様方、ずっとお待たせしてスミマセン。
漆喰に使う石灰も、生産機械も、全て、消毒用にまわしているのです。
全てはお困りの方々を助けるため。
ご理解をお願いします。

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