漆喰は環境に優しい…わけではない。

2010年9月15日水曜日

漆喰

t f B! P L
漆喰の主成分、水酸化カルシウム(消石灰)は
二酸化炭素を吸収して硬化します

漆喰は二酸化炭素を吸収する優れた建材です!!

漆喰は環境問題をクリアします。


だまされていますよ。
その言葉だけを信じてはいけません。

「そんなに漆喰が素晴らしいのか?」
と、あるところで話題になりました。

以前にも説明しましたね。
漆喰が吸収する二酸化炭素は、原料の石灰石を焼いたときに石から出た分。
つまりは吐き出した分だけ吸い込むのです。

「それでも、吸収するんだからいいじゃない」
いい話には必ず落とし穴があります。
漆喰は環境にとても優しい、漆喰で二酸化炭素を減らせる…
などと嘘っぱちを記載しているWEBサイトやカタログが蔓延していますが
石灰石は焼かれているのです。

焼くのに使われるのは主に石炭やコークス。
石灰石から二酸化炭素を除くために、高熱を与えるべく燃料が使われます。
ですから、産業的にはそれなりの量のCO2が排出されていると考えてください。

またもや登場。
石灰石を焼くということ。それが良く分かるのが、
miriyunさんの 写真でイスラーム 家の材料・・・イエメン風しっくいの作り方

クリックしていただくと、それはもう気持ちいいほど石焼きの原点の姿が見られます。
石灰は昔からそうして作られてきたのです。

石灰石を焼く窯からは、燃料を燃やして発生するCO2と
石灰石が生石灰へ焼成されて発生するCO2、
それぞれが出ています。

















もっと詳しく 関連ログ; 漆喰の原料は石灰
化学式も含めて書いています。


とはいえ、そうして排出される二酸化炭素、
環境負荷の問題にされるほど多くはありません。
現代の日本中の壁が漆喰であれば別ですが…。

ただ、お住まいに漆喰を塗っているのであれば
壁が吸収する二酸化炭素…
その一部はその家に暮らす家族が吐いたもの。
家族の生活と一緒に成長していく漆喰、素敵じゃありませんか?


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