構想から始めると5年以上?とうとう出来ました。
「沖縄のムチを全国に。」と様々な人が頑張ってきた、この漆喰です。
もともと、琉球漆喰は屋根や亀甲墓くらいにしか使われなかった素材。
そして「ムチ」の名の通り、モチモチしているため、
壁に平滑に仕上げるなど、一般的な左官材料としては
大変使いにくい材料だったのです。
「作り方を変えよう」「素材を変えよう」という試みもありましたが…。
また、このブログにもあるように、自作を試みたことも。
それでは沖縄のムチではなくなってしまいます。
そこで、「現地の漆喰職人さんにお願いする」という方法を採りました。
もともと、ムチ職人さんは地元の文化遺産のための漆喰を作り続けている方。
そこで、いつもと違う漆喰を作るということはなかなか大変なお願いでした。
が、「沖縄の伝統素材をもっと知ってもらうため」という趣旨に賛同いただき
出来上がったのがこの素材。
今も様々な文化遺産に使われている、本物のムチに
伝統的な左官材料を加えるのではなく、掛け合わせる。
足し算ではなく掛け算です。
すると、互いの良いところは残したまま、
全く違う素材ともいえる左官材料が出来上がりました。
誰もが簡単に塗れる。
仕上がってからも変化し続ける。
乾燥するまでどう落ち着くか分からない。
確実に色ムラが出来る。
荒々しいのに、とても優しく見える素材。
まさに、これこそ「天然素材」です。
でも、自然、天然を望む方なら、
確実に喜んでくださるモノが出来上がったと思います。
後日のメーカー発表を楽しみにしておいてください。