石灰の歴史

2011年3月10日木曜日

石灰

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先日、栃木県石灰石工業会館へ行ってきました。

先だって栃木県石灰工業協同組合さんが創立100周年を迎え、
その記念に同会館に「産業展示室」を開設されました。

展示は「古文書にみる下野の石灰業」。

江戸期から明治期の古文書や版画が展示されているとのこと。
以前から、見に行きたいと思っていたのです。

というわけで訪問!!


まず驚かされたのは素敵なズグラフィート。
フレスコ画の手法で、複層のマルタ(石灰モルタル。顔料を混ぜたものなど。)を塗り
引っ掻いて下の層を出しながら描いていく方法です。


そして中にはもっとびっくり。
大きなフレスコ画が描かれています。 大きすぎてカメラに収まらないくらい。
コチラはブオン・フレスコというフレスコ画の代表的な技法で描かれています。


良く見ると街並みに石灰工場の姿も。
葛生の町ならではの様子です。


これらのフレスコ画は、
三鷹の森ジブリ美術館のエントランスホールの天井画を描いたことでも有名な
大野彩先生が主催する壁画laboの作品でした。

さて、目的の「古文書にみる下野(しもつけ)の石灰業」。
当時の様子が良くわかる古文書。
そして詳細にその説明が展示されています。


内容や古文書の写真は遠慮しました。
大変貴重な古文書。しっかりとお勉強させていただきました。

でも、1枚だけ。
石灰会社さんの広告? 版画の写しのパネルです。
土中釜と思われる焼窯、
そしてそれ以前に主流であった谷焼窯などが克明にあらわされています。


葛生の石灰は、埼玉秩父のものと共に、
近世から現在に至るまで、関東の町を築き続けています。

その歴史を少しだけですが、お勉強させていただきました。
ありがとうございました。


この産業展示室、無料で一般公開されています。
まわりには葛生伝承館、化石館、吉澤美術館など見どころがいっぱい。
美味しいお饅頭屋さんもあります。

週末のドライブに野州葛生へ。いかがでしょうか?

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