商売をされているのですが、余暇を利用して古民家、古民具、築庭などなど、とにかく多趣味な、ワタシの琴線を震わせる方の一人です。
その方が一念発起して身に付けた技術。
それが研師(とぎし)。
日本刀が出来上がるまでには一般に6つの職種が必要になります。
鍛冶屋さんだけじゃないんです。
順に
- 刀工(とうこう);刀鍛冶さんです。叩いて叩いて鍛える。その特性は世界に誇るものですね。
- 研師(とぎし);刀を研ぐ専門の方です。研ぎの良し悪しで、刀の良し悪しまでが決まってしまいます。
- 鞘師(さやし);鞘(さや)を造る方です。刀を守るだけでなく、使いやすさも鞘。
- 白銀師(しろがねし);鍔(つば)などの金属部分を造る方です。はばきという刀の根元の金物。そのおかげで鞘に入れても刀身は中で動かないのです。
- 柄巻師(つかまきし);柄に紐を巻く方。
- 塗師(ぬりし);最後に鍔や鞘に装飾を加える方。
それはそれは楽しくオハナシをお聞きしたのですが…楽しすぎて忘れちゃいましたので、文部科学省MEXTCHANNELから「研師」について。
我が国では伝統的に「専門」の方がそれぞれの得意分野を生かし、最高のモノを創り上げていたのです。
当然、日本刀だけではありません。
和傘を造るには傘骨を造る職人さん。扇子をつくるにも扇骨を造る職人さん。
土壁の小舞竹の職人、小舞をかく職人、そして塗る左官。
新しい木材を扱う者がいれば、古材だけを扱う者も。
それぞれの得意分野があってこそ、出来上がっていくものだったわけですね。
私も私の得意分野を生かせるよう頑張っていきたいと思います。