平成24年「現代の名工」が発表されました。

2012年11月8日木曜日

漆喰

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昨日11月7日、厚生労働省より、
工業技術や食品関係など各分野で優れた技能、業績を持ち、その道の第一人者とされる150人を本年度の「現代の名工」に選んだ
と今年も「現代の名工」の発表がありました。

「現代の名工」は1967年各界の技能水準向上のために創設されたもので、
毎年秋に150名が選ばれています。

様々な分野からの名工が選出されていますが、
発表資料より、「漆喰」に関連する方々を抜粋してご紹介します。
今年は5名ですね!!

お名前技能功績の概要
松木 憲司 さん30年以上にわたり和風建築の左官施工に携わっており、優れた左官技能を有している。「生石灰クリーム」を用いて、大津磨き工法の冬季施工を可能にするなど、新たな工法の開発にも尽力しており、業界の発展に多大な貢献をしている。
後進の育成にも熱心に取り組み、国内での技術指導のみならず、海外においても各種イベントへの参加やプロジェクトでの技術指導を行っており、国内外から高い評価を受けている。
浅原 雄三 さん長年にわたり左官業に従事し、様々な社寺、文化財の修復に携わっている。京都特有の土壁工法、漆喰、大津壁などの古来工法を研究し、世界文化遺産(国宝)である宇治上神社や宇治平等院をはじめ、重要文化財である千本釈迦堂、大徳寺など数多くの社寺、文化財の修復に携わっている。また、伝統的な分野だけではなく、ホテルや一般建築のデザイン壁などにも取り組んでいる。
東郷 章 さん日本文化のワビ、サビとイタリアの色彩感覚を融合した素材である「テラマイト」を使用して土壁仕上げを行い、空間を表情豊かに演出する左官技能を有している。また、鍛冶の技術で自己開発した鏝を使用し、独自の想像力と挑戦意欲により描いた最大規模の鏝絵は、新聞等で紹介され、見学者が絶えない。
日本左官業組合連合会からは技能インストラクターの委嘱、大阪府からは技能伝承者として登録を受け、更新技能の育成・指導にも尽力している。
松岡 弘志 さん左官の伝統的工法に幅広く辻ていることから、愛媛県内の主要な建造物を数多く手がけており、漆喰、四色の色漆喰、土蔵に見られるなまこ壁、その他の工法を用いて施工を行っている。また、伝統に安住することなく、旧来の工法を改善して建物の美観や耐久性の向上に取り組んでいる。
さらに、認定職業訓練校の指導員を務めるなど後進の指導と育成にも積極的に貢献している。
堀川 光好 さん左官技能者として長年従事し、特に漆喰塗・漆喰磨き壁・大津磨き壁塗りに優れた技能を有している。また、漆喰磨き仕上げにおいては、全国各地より質の違う土を見つけては、自社にて調合し、配色や輝き、風合いなどの研究に余念が無い。
さらに、伝統工法の技能を継承するために在職者訓練講習会で講師を務め、土壁衝立制作や階段ササラ桁工法の指導を行うなど、後進の育成指導にも積極的に貢献している。

ご紹介させていただいた5名の左官さん、そして他の受賞者の方々、
本当におめでとうございます。

今年も左官の技術に秀でた方々が選ばれたこと、
とてもうれしく思います。

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