関東など一部の地域では“つた”と呼びますね。
漢字で書けば(表示されない人もいますので画像で)
くさかんむり に 切る ですから、
植物系のものを切ったもの のイメージですね。
ここで、良く似た言葉?で「ぬさ」漢字で「幣」と書きます。
同様に「大麻」と書いて「おおぬさ」と読むことは先日書きましたね。
神道のお祓いで使われる
「おおぬさ」
麻や紙がつけられています。
面白がって盗んじゃダメですよ。
753さんが怒ります。
ケロロ軍曹 3rdシーズン 第32話より
さて、「すさ」と「ぬさ」良く似た響き。
麻も使われていますし。
神事で使う紙吹雪を確か「切り幣」と呼んでいたな~と思って
調べてみたら、ありました。
きりぬさ 【切▽麻/切▽幣】
祓(はらえ)の具の一。麻または紙を細かく切って米とまぜ、祓い清めるために神前にまき散らすもの。小幣(こぬさ)。〔旅行に出る際、麻を細かく切って携帯し、道の神に供えた古習俗に淵源するという〕goo辞書
細かく切った麻?それって「すさ」じゃないですか?!
どちらも、かなり昔から使われていた言葉なのでしょうね。
ココで思い起こすのが神様の名前、スサノオノミコトです。
すさのを は素戔男、素戔嗚、須佐之男、須佐能乎
などと表記されますが、そのほかに苆の尾、苆の穂とも?!
大麻は古来より穢れを祓うものとして使われてきたわけですが
スサノヲノミコトと云えば、ヤマタノオロチの退治です。
なんだか話がつながってきたようにも?
ちなみにオロチを退治して救ったのがクシナダヒメ。
奇稲田姫と書き、霊妙な稲田の女神の意だそうです。
ってことはワラスサも?
などと日本神話に思いをはせるのはこのへんにして
すさの種類をもう一度おさらい。
本すさ | 大麻を使ったすさです。本麻すさとも。 「大麻」の名の通り、ほぼ入手は不可能です。 生濱と呼ばれたのもこの素材でしょうか? |
晒しすさ | サラシスサ。国内の「麻すさ」のほとんどがコレです。 名前の通り、南京袋を漂白洗浄してリサイクルされたすさです。 原料となるのはジュート(黄麻・綱麻)やケナフ。 |
南京すさ | 南京袋を洗浄してリサイクルされたすさです。 中塗りなどの下地や屋根漆喰に使われています。 「南京袋」は南京豆(落花生)の袋。 江戸初期には中国から輸入されていました。 だから、結構歴史の古い素材なのです。 |
白毛すさ | 現在、原料はほとんどがサイザル麻のようです。 サイザル麻は麻ではなく竜舌蘭という種類の植物。 あまり水には強くありません。 中塗りなどの下地や屋根漆喰に使われています。 |
マニラすさ | フィリピンの首都の名の通り、フィリピン原産の芭蕉の仲間です。 軽くて強い繊維であるため、船のロープとして使われ、 そのリサイクル品として流通されていましたが、 現在はほぼ入手不能です。 なお一般にマニラとして売られているものの中身は、 ほとんどがサイザル麻です。 マニラ麻(アバカ)は国外持ち出しが制限されていますから。 |
麻すさ、漆喰にとっては絶対に必要な素材です。
現代は数少なくなってしまった、伝統技法を守る「すさ職人」さん。
その方たちの頑張りで、今も大切な国の宝が守られているわけですね。
ありがとうございます。
で、そんな国の宝、今日も勝手に奈良キャンペーン!
興福寺さんの五重塔
(c) カメラ大好き|写真素材 PIXTA
広大な平城宮も待っています。
(c) tak|写真素材 PIXTA
今年は奈良に行きましょうね。 |