違います。
やはりメンテナンスが必要になるのです。
例えば、お城の象徴 姫路城。
白鷺城(はくろじょう)とも呼ばれる、
白くキレイな印象は、定期的なメンテナンスによるものです。
姫路城の改修といえば昭和の大修理、平成の大修理(現在進行中)という言葉が有名。
しかし、「大修理」。実際にはこまめに手入れが行われているのです。
検索サイトで「姫路城 左官」と検索してみてください。
日常行われている、様々な補修工事が左官さんにより紹介されています。
じゃあ、長持ちしないの?
ここで大切なのは「何のためのメンテナンスか?」ということです。
建物の劣化の定義として
- 機能劣化
- 美的劣化
- 社会的劣化
機能劣化はその名の通り、風雨や日照から守る機能が失われた状態。
雨漏りやひび割れなど、建物に深刻な影響を与えるものです。
社会的劣化は、テレビアンテナのアナログからデジタル化のように、
生活環境の変化に合っていないことにより必要とされるものです。
そして美的劣化。
実は少なからず、改修、リフォームの理由とされているものです。
汚れた家に住むよりはキレイな家に。
賃貸マンションを借りるときもそうですよね?
塵埃が積もり汚れた漆喰。
日の当たらない場所や雨の影響を受けやすい場所などには藻やカビが生えています。
(c) のりりん|写真素材 PIXTA
これを味と見るのか、傷んでいると見るのか?
それによって劣化しているか否かの判断となります。
また、漆喰に現代にいわれるところの防水機能はありませんよ。
漆喰は吸放湿する素材。水をかければ吸い込みます。
元々は内部の土壁が流れ出さないように保護する機能。
現代の防水は「水を通さない」機能ですから。
日本古来の素材は、日本古来の美的感覚で見守ってもらいたい。
そう思います。