今日は三和土(たたき)のオハナシ。
三和土とは
土と石灰とにがり の三種類の材料を合わせたものを
名前の通り叩いて叩いて仕上げた土間です。
土間も
言葉通り、土の間だったわけですね。
ただし、この三和土、地域によって様々な違いがあります。
石灰は生石灰だったり、消石灰だったり、
苆(すさ)を入れるところと入れないところ、
土の質も珪素が多いものから粘土質のものまで様々。
そもそも、セメントがない時代に、
手頃な材料で固く締まる材料として使われてきたわけですから…。
ちゃんと出来上がれば何でも良かったわけです。
過去ログ2010-04-24石灰と漆喰に太古のロマンを
我が町 津久見の三和土は本当にセメントの代わり。
良い石灰は全て売り物でしたから、漆喰壁の蔵やお屋敷はわずかなもの。
ミカン農家の皆さんは、捨てる石灰を利用してミカン小屋を作っていました。
現代では地元の土を使った配合が残っている地域も少なく
メーカーの既調合品や、伝統と格式の「深草砂利」などが使われているようですね。
セメントが加わった「四和土」のような製品まである始末です。
そんな三和土、我が家では車庫 兼 物干し場に打っており
はや30年が過ぎました。
で、コレが今朝の写真。
違和感に気付きますか?
三輪車? これは里帰りした甥っ子や姪っ子の遊具。(私は婚活中で…。)
ひび割れ? さすがに30年経ってますから…。
岩塊?
そうです。今朝、我が家の裏山が崩れました。
実に30年ぶり。
30年前に起きて以来、土砂を押さえ続けていた擁壁ですが…
今回は集中豪雨に叩かれ、その上が軽く地滑り???
そのため、我が家の車庫にブロックサイズ、重さ30キロほどの岩が
転がりこんでいたわけです。
昨日、豪雨被害の心配を書いたばかり。
さすがに今朝、自宅で発生したことには驚きを隠せませんでした。
実は、落ちてきた岩は段々畑の石垣の一部。
これも農家の方によって三和土で固められていたものなのです。
三和土に始まり、三和土に終わる?
3づくしの我が家の一大事でした。