なぜ瓦には漆喰なのか?

2013年3月20日水曜日

漆喰

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瓦には昔から漆喰がつきものでした。

こんな使い方ですね。


三日月のような形に並ぶ白い部分、一般に「面土」(めんど)と呼ばれますが
そこに使われているのが漆喰です。


何のために漆喰を使うの?

屋根の頂上の流れを棟(むね)といいます。
瓦をしっかり重ね合わせた土台には、棟土(むねつち)と呼ぶ土が使われています。

土は、雨があたると流されてしまいますよね?

だから漆喰の出番。
 漆喰は水は吸いますが、溶けて流れてしまうことはありませんから…。
 土壁の上に漆喰が塗られていたのと同じように
 棟土を守るために漆喰が塗られていたのです。

じゃあ、今のセメントと同じ役目ですね?

雨から守ると云う意味では同じですが、機能的に異なる点が一つ。

棟土や屋根土の下、小屋裏の様子。


セメントは雨にも強く、水蒸気を通しにくいですよね?
だとすると、小屋裏にたまった湿気、どこに逃げるのでしょうか…。
最近は屋根に防水シートを貼ったりもしますし。

上へ上へと登った場合、出口が無くなり、梁や棟木に吸収されますね。


木は乾燥しているほど強く、湿気を持つと腐る素材です。

みっちり蓋をされると?
 住まいは長持ちしませんね。

こだわる屋根工事職人さんは、必ず漆喰を使っています。
それは今まで維持されてきた住まいを長持ちさせるため。

ちゃんと理由があるのです。


悪質なリフォーム業者であるつもりはないのでしょうが、
「漆喰なんて古い。防水性の高い材料を使いましょう。」と言われたら?

 今まで住んできた住まいと相談しましょう。

 なぜ今まで長持ちしてきたのか?
 答えは自ずと出るはずです。



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